補聴器外来の流れ

補聴器外来の流れ

STEP01 初回受診
(耳鼻科一般診察)

難聴の診断・治療を行います。耳鼻科の一般診察と標準純音聴力検査で、補聴器の適応があるかどうか検討します。適応があれば、補聴器適応のためのことばの聞き取りの検査と補聴器外来の予約をお取りします。(※初回受診は予約診察ではありませんので、直接受診ください。)

STEP02 補聴器適応ための
聴力検査

言葉の聞き取りの検査などを行い、補聴器の装用効果について検討します。

STEP03 補聴器外来1回目

補聴器外来は完全予約制です。補聴器装用の効果が予想され、補聴器試聴の希望があれば、補聴器相談医により補聴器についてのカウンセリングを行い、補聴器技能士により耳型採取や機器選定を行います。

STEP04 補聴器外来2回目

補聴器の貸し出しおよび、試聴と補聴器を装用した状態での聞き取りの検査を行います。これからが、ご家庭での本格的な試聴開始となります。

STEP05 補聴器外来
3回目以降

使用状況や状態を確認し、2週間に一度程度の調整(フィッティング)を行います。

STEP06 購入に関して

3ヶ月程度の試聴期間をとり、調整の結果、補聴器適合判定医が補聴器装用による効果が充分と判断し、補聴器購入を希望されれば、担当業者より補聴器を購入いただきます。効果を実感されない場合は、補聴器を返却していただいて結構です。

STEP07 点検・サポート

長く使用できるように、定期的に補聴器の使用状況や問題点を確認し、掃除や点検を行います。ご希望に応じて、聴力検査も定期的に行います。

  • 当院は「補聴器適合検査」認定施設であり、
    上記診察および検査を保険診療で行っております。
  • 院長は、補聴器適合判定医師、日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医です。
  • 院長のプロフィールや経歴についてはやすい耳鼻咽喉科本サイトをご覧ください。

補聴器フィッティングの重要性

満足できる聞こえになるまで、時間がかかる場合もあること。

聴力はお一人お一人で異なります。つぎの、Aの聴力とBの聴力では調整の難しさが変わってきます。

Aの方はどの周波数も同じように音を増幅すればいいですが、Bの方は周波数によって増幅する音量を調整していく必要があります。いわば、既製服のスーツを買うか、オーダーメイドのスーツを買うかというような違いです。とくに、少し周波数が変化すると聴力が大きく変化する聴力図の方は、微調整に時間を要することがあります。そのために、当院では3ヶ月という長期間、補聴器を貸し出して調整を続けているのです。

初めは、周囲の音が大きくうるさく感じる場合があること。

補聴器をつけると、今まで聞こえていなかった周りの環境音(水道の音、空調の音、ビニールのこすれる音など)も聞こえてくるようになります。はじめはこの音をうるさく感じてしまうことがよくあります。
聞こえが問題ない方は、環境音をずっと聞いているので、慣れており、雑音と感じることはありません。しかし、難聴の脳は、これまで聞こえていなかった音が急に聞こえてくるため、うるさく感じます。実は、聞こえの良い耳にとってはこれが当たり前のことですが、聞こえにくい脳にとっては音がうるさくて不愉快に感じます。これまで何年と使っていなかった脳の領域を急に使い出すのですから、少し頑張りが必要です。可能な限り補聴器をつけて、長時間たくさんの音を脳に聞かせる必要があります。補聴器をつけて2週間つけ続けていると、人間の脳はその状態に適応していきます。「脳が若返る」と表現してもいいかもしれません。すると、うるさくて不愉快だった環境音が気にならなくなってきます。これは、音は同じように聞こえてはいるものの、脳がそれを気にしなくなったということです。
逆に考えると、初めうるさくもない補聴器は、入ってくる音が小さいということです。うるさくなくて快適ではあるのですが、結局聞こえよくもならない、「あってもなくてもよい補聴器」にとどまってしまうということです。

保険診療での
補聴器外来

当院は医療機関ですので、保険診療の範囲内での補聴器外来を行っております。補聴器販売が目的ではありませんので、補聴器を試したい、補聴器について相談したいという方へ、何のしがらみもなく、客観的なアドバイスを行ったり、補聴器の試聴をお勧めすることができます。

  • 補聴器装用前の耳内の診察
  • 補聴器装用前の聴力検査
  • 補聴器装用前のことばの聞き取りの検査
  • 補聴器装用時の補聴器適合検査
  • 補聴器装用後のメンテナンスの耳内の観察と聴力検査

これらは、すべて保険診療で行います。

補聴器購入費用については、公的補助や医療費控除などの対象になることがあります。詳細については、下をごらんください。

当院の補聴器外来の特徴

  • 治療で改善できる難聴がないか、まず耳の診察を行います。
  • 保険診療の範囲内で補聴器診療を行っています。
  • 補聴器を試聴する前に、補聴器の適応があるかどうか検査を行います。
  • 補聴器の貸出期間を3ヶ月程度とり、2週間に一度補聴器の調整を行いながら、十分に試聴を行います。
  • 補聴器適合判定医・補聴器相談医・認定補聴器技能者(業者から派遣)が補聴器外来を担当します。
  • 補聴器適合検査施設に認定されており、補聴器適合検査を行い、補聴器の実際の聞こえを客観的に評価します。
  • すでにお持ちの補聴器についての評価も、可能な限り対応いたします。