よくある質問

補聴器外来について

  • 補聴器外来は予約できますか?

    補聴器外来は直接予約できません。まず、通常の耳鼻科診察を受けていただき、耳の病気がないかどうかの診察を行い、聴力検査などを行います。診察の結果、補聴器をつける適応があるようでしたら、言葉の聞き取りの検査と補聴器外来の予約をお取りします。通常診察希望の方はWebからの受付が可能です。

    補聴器外来の流れについてはコチラをご覧ください。

  • 補聴器外来にはどれくらい通わないといけませんか?

    補聴器外来の流れについて、詳しくはコチラをご覧ください。
    補聴器外来の初回診察で機器の選定と耳あなの型取りをします。
    二回目の補聴器外来から本格的に試聴開始となります。
    その後は、だいたい2週間に一回程度の通院をしていただき、調整や補聴器適合の聴力検査を行います。当院では3ヶ月程度、補聴器を貸し出して試聴と調整を続けます。

  • 補聴器外来の診察には、どれくらい時間がかかりますか?

    補聴器外来は、補聴器相談医・補聴器適合判定医師による診察・補聴器技能士による機器の調整や説明・補聴器適合検査という聴力検査などがありますので、30分程度かかることが多いです。
    補聴器購入後に行う数ヶ月ごとの定期的なチェックだけの場合は、15分程度ですみます。
    なお、補聴器外来は予約ですので、時間に遅れずにお越しください。

  • すでに持っている補聴器の調整は可能でしょうか?

    調整ができる機種とできない機種があります。事前に確認が必要となりますが、現在、スターキー、ワイデックス、リオネット補聴器、オーティコン、リサウンド、シーメンス・シグニア補聴器、フォナックなどの調整が可能です。
    調整できない機種の場合も、ことばの聞き取りの検査や、補聴器を装用している状態でどの程度の聞き取りが可能かという補聴器適合検査は行えますので、一度ご相談ください。

  • 認知症がありますが、対応は可能でしょうか?

    補聴器の装着や手入れや電池交換などをご家族で管理していただくことが必要です。認知症があっても、ご本人の聴力検査が可能でしたら、できるだけ対応いたします。

  • 補聴器を使えば、聴力は完全に戻りますか?

    どの程度、聴力を改善できるかは、聞こえにくさの程度によります。補聴器は音を増幅し、大きな音を耳に届ける機器ですが、大きすぎる音はうるさく感じますので、ちょうどいい音量に調節する必要があります。補聴器をつけていない時の聞こえが100dB だとすると、その半分の50dB程度の音が聞こえるようにすることが一般的です。これを「ハーフゲイン」といいます。そのため、ことばの聞き取り能力が低くなければ、中程度までの難聴の場合にはほぼ正常近い聴力まで改善することができます。しかし、重度の難聴の場合は軽度難聴のレベルまでの聴力改善にとどまる場合があります。ただし、その場合も聞こえ自体はかなりの改善が期待できます。

  • 本当に補聴器が必要でしょうか?

    補聴器が本当に必要かの判定は、ご自分では難しいものです。まず、耳鼻咽喉科の通常診察を受けて、難聴の原因を検討する必要があります。治療で聴力改善が見込める場合は、まず耳鼻科治療を先行します。難聴の患者さんの中には、耳あかがあったり、鼓膜に穴があいているなど、治療で改善できる難聴もあります。残念ながら、日本では医師の診察を受けずに補聴器を購入する方も多く、 そういった耳に装用しているということが現実におこっています。
    補聴器が必要かどうかについては、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会にて認定された補聴器相談医の診察を受けてください。補聴器適合検査の施設基準をもつ施設で、補聴器適合判定医師の診察であれば、なおよいでしょう。

補聴器について

  • 聴力が変化しても同じ補聴器が使えますか?

    聞こえの状態は時間が経過すると変わっていきますが、聴力が変化しても、そのときどきの聴力に合わせて調整(フィッティング)すれば、聞こえが改善する場合が多いです。聞こえにくくなったと感じたら、すぐに補聴器相談医や購入店にご相談ください。耳の病気があることもありますし、加齢により聴力が低下していくこともあります。できれば半年に一度は、聞こえのチェックをすることをおすすめします。お気軽に一度ご相談ください。

  • 補聴器をつけていると耳が悪くなりませんか?

    しっかりと調整しご自身にあった補聴器を使用している場合は、聴力低下の可能性は低いです。ただし、誤った使い方や元々合っておらず、音が大きすぎたりする場合は聴力低下を引き起こす可能性があります。

  • 補聴器はいつから使いはじめればいいでしょうか?

    補聴器を使い始めるタイミングは、聞き取りにくい場面がではじめた時です。本当に聞こえにくくなってから使いはじめるより、少し聞こえにくいくらいからはじめておく方がよいと言われています。難聴を放置すると、脳に対する音の刺激が少なくなるため、言葉を聞き取る力が低下してしまう可能性があります。難聴の程度が軽い方が、補聴器による効果もでやすくなります。「最近少し聞き取りが悪くなってきたかな・・」と感じたら補聴器に詳しい耳鼻咽喉科で詳しい検査を受けられることをお勧めします。

  • 補聴器の寿命はどれくらいですか?

    機種や取扱状況にもよりますが、部品の劣化がでてくることや、聴力の変化などを考えると、5年くらいが目安となります。補聴器をできるだけ長く使用するために、当院や補聴器店での定期的なメンテナンスを受けることをお勧めします。

  • 補聴器をすると耳がふさがった感じがします。

    補聴器を使用していると耳がふさがった感じがして困るという方がおられます。外耳道がふさがれることの閉塞感があります。また、耳の中のせまい空間で補聴器の増幅音が共鳴して閉塞感が生まれて、特定の子音が聞き取りにくくなる原因にもなります。対策としては、耳栓部分に小さな孔を作ることでふさがった感じを減らす方法があります。それ以外にも、オープンフィッティングといって、耳栓部分を開放した状態にすることが可能な補聴器もでてきました。補聴器外来でご自分の症状をお伝えください。

  • 他人が使っていた補聴器を使ってもかまわないでしょうか?

    補聴器をもらって使いたくなる気持ちはよく分かりますが、他人の補聴器のご使用はお勧めできません。聞こえにくさは人によって異なるため、他人の聞こえにあわせて調整された補聴器を使用すると、必要以上に音が大きく入りすぎて、逆に聞こえを悪くしてしまう場合があります。また、他人の聞こえにあわせていますので、聞こえが足りない場合もあります。それだけでなく、他人の耳の形にあわせて作られた補聴器ですので、耳の形が違うと外耳の炎症を引き起こす場合もあります。ご本人用に調整された補聴器を使われることをお勧めします。

  • 補聴器をつけていることを周りに知られないようにできませんか?

    周りの方に絶対に気づかれないとなると難しいと思います。しかし、補聴器の進化と小型化により、スマートフォンのイヤホンより目立たないような補聴器はあります。補聴器の種類には、耳の穴に入れて使用するタイプや耳に掛けるタイプなど様々あります。目立ちにくい補聴器をご希望であれば、普段の服装や髪型、ライフスタイルなどをお聞きして、ご希望に沿えるものをできるだけご提案いたします。

  • 補聴器をつけると、すぐ聞き取れるようになりますか?

    補聴器をつけても、初めから上手くいくとは限りません。補聴器で聞くのに慣れることが必要です。補聴器をうまく使いこなして、よく聞き取れることを実感できるまでには、ある程度の期間が必要です。できるだけ安心して早く効果を実感できるように、当院では補聴器適合検査を行い、実際に補聴器をつけているときの聞き取りを確認しながら調整していきます。

  • 補聴器をつけた後も、会話をするときに周りの人の協力が必要ですか?

    補聴器をつけても聞き取りにくさは残ることがありますので、周りの方の協力が必要です。少しでも聞き取りやすくするために以下の点に注意してください。①顔を見ながら話しましょう、②静かな環境が望ましいです、③近くで話しましょう、④ゆっくりはっきりと話しましょう、⑤聞き取りにくい時は、言い直しや言い換えをしてください、⑥話し始めが聞き取りにくいので、注意を促してください。とくに、大きな声より、ゆっくりとした声ということがとても重要です。

補聴器を使用するにあたって

  • 補聴器はずっとつけていないといけませんか?

    24時間補聴器をつけて頂かなくても結構です。ただし、補聴器に慣れることが必要になりますので、装用されている時間はできるだけ長いほうが補聴器に慣れやすくなります。とくに、補聴器をつけだしてすぐのころは、まわりの環境音をうるさく感じることがあります。長くつけるほど、環境音に慣れやすくなりますので、日中活動される間など必要に応じてできるだけ長く装用されることをお勧めします。

  • 補聴器は両耳につけた方がいいですか?

    補聴器は片耳につけるだけでいいと思っている方も多いですが、言葉の聞き取りのためには両耳につけるのが基本です。それは、両耳から聞いた場合、片方だけから聞くのに比べて6~10dBほど聞き取りやすくなるからです。テレビの音量でいうと一から二目盛りくらいの差になります。これを「両耳加算効果」とよびます。また、騒音がある環境でも、両耳で聞く方が聞き取りが良くなることが知られています。さらに、音が聞こえてくる方向を感じ取るためには、両耳で聞こえている必要があります。これらのことから、試聴の期間は、基本的に両側につけていただいております。試聴していく中で、両耳につけるか、どちらか片方の耳につけるのがよいか、日常生活の中で試してもらいながら希望をお聞きしています。

  • ピーピー音がします。

    補聴器から出る音をまた拾ってしまうことで起こる現象で、ハウリングと呼ばれています。耳せんが小さくて耳穴にピッタリ装着できなかったり、取り扱い方が不慣れで上手に入れられなかったりすると、耳の穴と耳せんの間にすき間ができて、そこのすき間から音が漏れるとハウリングが起こります。うまく補聴器が耳の穴にはまっているかどうかチェックして下さい。それでも、音が続く場合は、補聴器外来でご相談ください。

  • スマートフォンに対応できる補聴器では、どんなことができますか?

    メーカーによってできることは変わりますが、①電話の声を直接補聴器に飛ばす機能、②スマートフォンの音楽を直接補聴器に飛ばす機能、③補聴器の音量や音質を調整するリモコン機能、④「補聴器を探す」機能、⑤話し手にスマホを持ってもらい声を聞き取りやすくする機能、⑥電池の残量チェック、などがあります。

  • 補聴器の扱いは難しくないですか?

    デジタル補聴器は、ボリューム操作がいらないため、とくに難しい操作はありません。補聴器は専用の小さな電池で動いていますが、その電池の交換も、慣れてしまえばそれほど難しくはありません。年配の方でもきちんと使用できている方が多いので、ご安心ください。補聴器技能士により、使用方法、無くさないための工夫までしっかりお手伝いいたします。

  • 電話が聞こえにくいと聞いたことがあります。

    補聴器をつける前と同じように耳に受話器をあてると、補聴器についているマイクあなの部分に音が届かないことがあります。耳ではなく、補聴器に音を聞かせるイメージで受話器をもつことが必要です。また、補聴器をつけて、受話器を耳にぴったりとつけると、ハウリングという「ピーピーという音」が鳴ることがあります。耳かけ型の補聴器の場合、受話器を耳の上にずらし、補聴器のマイクあな(上部のあな)と受話器の中心が同じ高さになるようにしてください。耳あな型の補聴器の場合は、受話器を少し前にひねり、受話器と補聴器の間に少し隙間ができるようにして耳にあててみてください。

  • 急に音が出なくなりましたが、どうすればよいですか?

    電池切れや、補聴器の先端の耳栓が詰まっていたり、配線不良の可能性があります。まずは一度電池交換をしてみてください。それでも同じ状況が続くときは、補聴器外来でご相談ください。

  • 音が小さくなってきましたが、どうすればよいですか?

    電池が消耗していたり、補聴器の音の出口が耳垢などで詰まったり、マイクのあなが詰まってしまったりする、などの可能性がありますので、同じ状況が続くときは補聴器外来でご相談ください。

  • 音や声の聞こえ方が変だったりゆがんだりしますが、どうすればよいですか?

    電池が消耗していたり、フィッティングの問題だったり、補聴器内部の問題の可能性がありますので、補聴器外来でご相談ください。

  • 電池はどれくらいで交換が必要ですか?

    多くの場合、10日から20日程度で交換が必要になります。空気電池のシールの色や、補聴器の種類などによって、電池がきれるまでの期間は異なります。 使用状況や難聴の程度によっても使用できる日数は変わりますが、だいたい、10日から20日程度で交換が必要になります。電池を長持ちさせるためには、空気電池のシールを使用する直前にはがす、乾燥に注意する、低温に注意するなどの方法があります。

  • 以前に購入した補聴器があわない場合、新しく購入しないといけませんか?

    新しいものを購入しなくてよい場合も多くあります。使用していない補聴器をフィッティングしなおすことで聞こえが良くなる場合も多いです。聞こえは時間がたつと少しずつ悪くなっていきますので、よく聞こえていた補聴器でも、聞こえが低下して少しずつ合わなくなっている場合があります。お気軽に一度ご相談ください。

補聴器の違いと選び方について

  • 高価なものほど聞き取りがいいでしょうか?

    「安物買いの銭失い」という言葉がありますが、補聴器については高いものが必ずよいというわけでもありません。どんな高価な補聴器をかっても、きちんと調整せず、聞こえが悪い状態になってしまえば「銭失い」になってしまいます。値段よりも、本人の生活スタイルや状況を考え、必要な機能を選択することと、きちんと調整することが重要です。当院の補聴器外来は、補聴器の機器販売が目的ではありませんので、まずは低価格な補聴器から試聴していきます。高性能の補聴器には、周囲の雑音を抑えて会話を聞き取りやすくする機能、耳ざわりなピーピー音を取り除くハウリング抑制機能以外にも、便利で快適な機能が搭載されていますが、高性能な補聴器ほど価格が高くなります。しかし、すべての機能が必要なわけではありませんので、使う本人に合った補聴器を、目的や環境を考慮した上で、適切な補聴器を提案していきます。

  • 充電式補聴器は電池式に比べて経済的ですか?

    現在のところ、必ずしも充電電池の方が経済的というわけではありません。充電式補聴器は通常の補聴器よりも価格が高く設定されています。また充電器の費用も別途かかります。現時点では補聴器単独で使う場合には、一般的な空気亜鉛電池の方が経済的と思われます。ご希望の際はご相談ください。

  • 補聴器の形にはどのようなものがありますか?

    大きく分けて、①耳あな型、②耳かけ型、③ポケット型、があります。①の耳あな型は、耳のあなに収まるタイプです。耳の穴の形に合わせて型取りをするオーダーメイドタイプが基本になります。②の耳かけ型は、耳にかけて使用するタイプで、一番標準的です。耳あな型に比べて扱いやすくなります。以前に比べて、小さいものが増えてきました。スピーカー部分を分離して、耳の穴に収まるRICという目立ちにくいタイプもあります。③ポケット型は、本体とイヤホンをコードでつなぐタイプです。ハンディラジオのような本体はスイッチが比較的大きいため操作が簡単です。
    具体的には、「補聴器の種類について」のページをご覧ください。

  • 補聴器と集音器はどう違うのですか?

    集音器は会話を聞くための機器ではありません(難聴の人が会話を聞くために使う携帯用の機器は補聴器とすることが薬事法で決められています)。「補聴器」は医療機器としての承認があり、「集音器」や「助聴器」は承認がない音響機器です。補聴器はその人に合わせて調整を行いますが、集音器は聴力に合わせた調整を想定していません。
    また、集音器は、必要以上に過度に大きい音が入ってきて、聴力障害を引き起こすなどの安全面での問題もあり、国民生活センターへの相談件数が増加しています。広告などでは、集音器を補聴器と勘違いするようなあいまいな書き方をされていることが多く、注意が必要です。
    国民生活センターからの注意喚起についてはコチラを参照ください。

  • 補聴器はどうして高いのですか?

    一般的にサイズが小さくなるほど、つまりスピーカー・マイク・電池など小型化が必要になるほど、価格が上がっていきます。また、補聴器はその後のメンテナンスが必須です。補聴器の費用の中には、将来の聴力変動に対する再調整や日常のメンテナンスなどのアフターケアなどの費用も含まれているとお考えください。

  • 通販の補聴器はどうして安いのですか?

    機能が単純な通信販売用の補聴器が低価格で売られています。しかし、補聴器は現在の聴力の程度に合わせて機種を選択したり、調整したりするべきものですが、通信販売で購入した後は、何の調整もなく、アフターケアもありません。さらに、店舗がないため、購入を希望している方の状態に対する問診や相談することもありません。また、薬事法では安全管理者を定める必要がありますが、安全管理者に連絡する方法もありません。分かりやすくいうと、売りっぱなしですから低価格なのです。通信販売で購入しても、役立たなかったり、使いこなせないことが多くなるのも当然といえます。